産休に入ってからこっち、いろいろとテレビを見る時間が増えるとけっこうNHKを見ている自分に気づく。つうか、他の地上波がつまらなすぎるんだよね。で先日、結果NHKつけっぱなしにしたりしてたところ、同じ番組に2回も出会った。
その番組は、料理研究家の辰巳芳子さんが病院で自分のレシピのスープを提供すべく奮闘するという内容。父親の介護のために自分で開発した滋養たっぷりのスープで、患者さんに生きる力を与えたい、ということなんだけど、このスープがけっこう手間ひまがかかるやつで。それに大量を一度に作る病院食ではなかなかその味が再現できなくて、一流店のシェフやスタッフ総動員、かなりの努力でもって人参のポタージュを完成させるんだよね。まぁそれだけでも面白い内容ではあったんだけど、番組内ではその他のいろんなスープも紹介していて、すごい美味そうだった。
もともとスープ好きのアタシなんだけど、2回も同じ番組見るといくら何でも気になってね。番組で紹介されてたこの本を買いました。
- 作者: 辰巳芳子
- 出版社/メーカー: 文化出版局
- 発売日: 2002/08/01
- メディア: 単行本
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けっこう立派な本です。しかも体系的にスープというものを解説していて、頭良くないとダメかも、とか一瞬思ってしまった(笑)。材料、道具、仕事、すべてが丁寧かつ極めて理論的。野菜を切る大きさにも厳しい決まりがあるんだよ。コーディネートや写真も美しいし、表紙に採用した絵も、彼女が自分のスープ理論に通ずるものを感じたという幾何学的ながらも優しさを感じる美しい絵。彼女の長年に渡って研鑽された「スープ道」を感じる、ストイックな内容でした。
でもホントに体に良さそうで、年取った両親にはちょうど良いなと思ったなぁ。母親は料理好きだし。良質な材料で丁寧に作ったスープは離乳食にも良さそう。育児に余裕ができたらもう1冊、今度は自分用に買ってみようと思ってます。