ふじまるぽーたる

音楽、自作好き筆者の愉快な日々の記録。

太陽の王子ホルスの大冒険

 娘の寝かしつけの時ふと歌ったメロディーが何の歌か思い出せなくて、サーチして思い出した、アニメ映画「太陽の王子ホルスの大冒険」。その昔、夏休みになると「東映まんがまつり」の中の1本として劇場公開された作品だ。アタシが見たのは劇場ではなくて、その後テレビで放映されたものだったと記憶している。その頃は、夏休みになると東映のアニメ映画が必ずといっていいほど放映されていたものだ。

太陽の王子 ホルスの大冒険 [DVD]

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 詳しくはリンクを参照していただきたいのですが、この映画は子供向けとは思えない感動巨編で、当時カセットテープだったかビデオだったかに録って何度も何度も見たものだった。(余談だけど、ビデオがない頃は音声だけでもカセットに録音して楽しんでいたんだよねー)アタシが口ずさんでいた歌は、物語の中でも重要な役割を演じる美少女ヒルダが登場した時の歌。
 「高い梢の細い小枝に、歌うたう小鳥、いつもひとり、いつもひとり」
今思えば彼女の悲しい生い立ちを物語る歌なんだけど、子供の頃のアタシはただ単に、ステキなメロディー、としか記憶していなかったんだな。
 昭和43年7月公開の作品なんだけど、製作陣がすごい。アルプスの少女ハイジなどの演出を手がけた、高畑勲監督、作画監督に「未来少年コナン」「ルパン三世」「じゃりんこチエ」などの大塚康夫、そして今や知らない人はいないスタジオジブリ宮崎駿。若き日の巨匠たちが軒並み顔を揃えていて、アニオタではないアタシでも「おお〜〜!」。また声優も、平幹二郎市原悦子を始め、第一線の俳優が名を連ねている。制作費もかなりかけたそうだけど、当時はやはり子供には難解すぎて興行成績は失敗だったようだ。
 けれど、かなりリサーチしたのだろう、その舞台設定や衣装デザイン、音楽などは子供だましではない本格的な素晴らしいもので、エキゾチズムの原初の記憶としてアタシの中に刻まれていて、民族衣装や民族音楽に引かれるアタシを形作るもののひとつなのかもしれない、と思ったりする。子供の頃の記憶って後々まで影響を与えるものだね。
 そして何といっても、その音楽。ミュージカルと言っていいほど、たくさんの挿入歌があり、そのどれもが素晴らしい。何度も何度も見聞きしたアタシとはいえ、ン十年たった今でもスラスラと歌えてしまうグッドメロディーばかり。相方さまにあきれられたよ(笑)
 東映動画の作品は、他にも「白蛇伝」や「長靴をはいた猫」「安寿と厨子王」などなど、大好きな作品がたくさんある。最近はアニメはすっかり見なくなったけど、こんな風な「名作」って今もあるのかな。