ふじまるぽーたる

音楽、自作好き筆者の愉快な日々の記録。

Hummingbirdは軽やかに

 「吉井和哉GENIUS INDIAN TOUR 2007」大阪公演に行って来ました。
いやぁ〜吉井、歌うまくなったねぇ。ライブではThe Yellow Monkey時代、Yoshii Lovinson時代など古めの曲もやりましたが、記憶にあるパフォーマンスに比べ、声の伸びはいいし、高音低音もキッチリ当たってるし、ま、多少しんどい場面もありましたが、ちゃんとトレーニングしてることをうかがわせるものでした。さすが「音楽を軸に」してる男ですなぁ。
 それに伴ってステージパフォーマンスも色気が増した。歌うことにストレスがないせいでしょう、舞ってたな。もともと動きの美しい人だけど、気持ち良さそうだったよ。それに楽曲自体に滋味が増しているので、それを思うように表現する姿には、四十路男の味わいがにじみ出ていたね。
 ちょっと前から採用している、背面スクリーンを使った映像演出。前にDJ SHADOWのライブで非常に感動したフラッシュ映像を連想させるもので、特効レベルじゃなく、いちメディアとして使いたいんだなと感じた。中でも「ワセドン3」では、曲のアシッド感を増幅させるべく会場内の非常灯も消す徹底ぶり。天井で回る極彩色の照明も雰囲気だった。
 アタシにとっては今ツアー、ええと約1年9ヶ月ぶり?今回、なかなか新作を聴く時間がとれなくて歌詞も全然読まずに挑みましたが、吉井の滑舌が良いせいなのか、耳があますところなく吸収したがっていたのか、よく聞こえましてね。現場で初めて理解した曲、多数。特に「Winner」「バッカ」は沁みたな。
 とにかく、久々に見る吉井は非常にエンジョイしている様子だった。何度かオペラグラスで確認したけれど、ご機嫌さん。袖に引っ込むまで着ていた白のしなやか系のシャツ、シルエットがMick Jaggarみたいだなーとか思っていたら、カバーコーナーでホントにストーンズの曲を演ったのでちょっとニヤリとしたんだけど、ステージを右に左に走る姿がまさに「Still Life」の映像にカブってて、元気、というか気力満点って感じ?洋楽カバーを遊ぶ様子やモンキー時代の曲もさらっとやってのける様子なども、彼のヌケっぷりが伝わってきたライブだった。そして何より、「シュレッダー」で照明を背に受けて浮かび上がるシルエット、「マンチー」でのロケンローぶり、モンキー時代のあの曲でオーディエンスを一瞬にしてまとめあげる姿を見て、アタシ内「吉井和哉」を一気にリゲインした2時間半でした。