ふじまるぽーたる

音楽、自作好き筆者の愉快な日々の記録。

LOVE POP!キース・ヘリング展

キース・ヘリングというと、’80年代NYポップアートの旗手、エイズで短い生涯を閉じたアーティストというイメージ。丸くてかわいいタッチのイラストは当時、それはそれはもてはやされて、へそ曲がりなアタシなどは、ちょっと食傷気味にて、そんなに夢中にはなれなかった画家。

「なんで今頃キースへリング?」と思いながらも行った伊丹市立美術館。
一人で行ったのでゆっくり観れたこともあり、パブリックイメージとは違う彼の作品群に感動したのです。
作品の多くは、よく見るタッチのキャラクターたちなのだけど、展示も半ばになると、宗教的なモチーフがちりばめられた抽象画や、彼の象徴とも言えるラディアントベイビーの様々な反復。
生まれたままの赤ちゃんほど光り輝く尊いものはない。
それだけで正義。
純粋なパワー。
不治の病に侵されながらも、きっとまだまだ生きて、まだまだ表現したかったであろう彼の、切ないほどにほとばしる、生きて死ぬことへの想いがビンビン伝わってきました。
見終わる頃には、何だか胸やノドが詰まってしまって。
亡くなって20年以上になるのに何コレ、この精神パワー。
見終わって館外にでたら、庭にはピンクのフラッグ。ラディアントベイビーだらけ。
今こそ彼のメッセージを共有する時代なのかもしれません。

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この辺りはお酒の町らしく、あちらこちらに酒蔵が。
隣には見学できる蔵もあり、ヘリング展とコラボした盆栽なども。ちょっとしたご褒美モードで楽しみました。